「現役大学生・新卒信仰」が学習塾を人手不足に陥らせる【既卒者採用のメリット】
記事公開日 2019/05/21 最終更新日 2019/12/28
学習塾の深刻な講師不足を「脱・新卒信仰」で改善!
「塾講師が集まらない!」「講師の人手不足が解消できない・・・」
既卒・第二新卒の採用が、その悩みの解決につながるかもしれません。
「新卒」と「既卒」と「第二新卒」
突然ですが、「新卒」と「既卒」と「第二新卒」の違いをご存知でしょうか。
「新卒」は、現役大学生で就職活動を行っている人のことです。
「既卒」は、何らかの事情から大学卒業後に就職活動をしていて、かつ、まだ一度も社会人の経験をしたことがない人を指します。
「第二新卒」は、一度新卒で就職した会社を1~3年程度という短い期間で辞めて、転職先を探している人です。
塾講師は、アルバイトなら「現役大学生」、正社員なら「新卒」を採用することが一般的です。
塾業界に限らず、日本の企業全体で新卒の採用は当たり前とも呼べる状況になっており、2018年度における大学新卒者内定率は94%(※1)にものぼっています。
その一方で、「既卒者」の内定率は45%(※2)。
新卒採用者枠での「既卒者」の応募については、約3割の企業が不可としました。
「中途採用」の場合は、その人の今までの社会人経験が大きく評価されます。
しかし、「新卒採用」と「既卒・第二新卒採用」については、どちらも将来性を見込んで採用するものであり、条件としてはほぼ同じです。
就職活動の時期が遅いというだけなのですが、なぜこんなにも差が出てくるのでしょうか。
※1 2018年リクルートキャリア調査結果。
※2 2018年マイナビ調査結果。
時代遅れの「新卒信仰」が人手不足を招く
既卒・第二新卒採用が進まないのは、恐らくイメージの影響でしょう。
「就職活動から逃げた人」
「内定がもらえなかった人」
「すぐに会社を辞めた人」
既卒・第二新卒と言うと、このような印象を持たれがちです。
しかし、既卒の場合は、
「留学で就職活動ができなかった」
「資格取得や研究に専念していて、就職の時期が遅れた」
「新卒採用の時期に親の介護に追われ、正社員として就職ができなかった」
といった、やむを得ない理由を抱えていたり、第二新卒の場合、
「前職が多忙で体調を崩し、早期に退職してしまった」
「仕事が合わず、若いうちにやり直したいと思い会社を辞めた」
など、『根性が無い』というわけではなく、『未来を見据えて』早期退職を選んだ方が多くいらっしゃいます。
最近は転職に対する世間の抵抗感が薄れ、「自分が本当にやりたい仕事に出会いたい」というプラスの感情から会社を辞める人が多くなっているのです。
しかし、多くの企業は上記のようなマイナスの固定観念から「新卒信仰」にとらわれ、既卒・第二新卒という有力な人材を逃し続けています。
塾講師における人手不足と「現役大学生・新卒信仰」
これは塾業界、特に個別指導塾業界でも似た現象が見られます。
塾業界は、個別指導塾の数とともに生徒数が年々増えているのに対して、塾講師の数が圧倒的に足りない、人手不足の状態が数年続いています。
そして、個別指導塾は、社員の塾講師よりも『大学生アルバイトの塾講師』が多いという傾向があります。
多くの塾講師バイト募集記事では、
「同世代の大学生塾講師が多い!」
「大学の講義やサークルと両立可能!」
「塾講師を通して大学の友達ができる!」
というように、大学生の働きやすい環境がアピールされています。
しかし、大学生のアルバイトとして条件の良い業種・職場は増え、以前は高時給で人気のあった塾講師バイトも、多々ある選択肢の一つとなりつつあります。
そんな今の大学生アルバイト事情を考えると、今、目をつけるべき人材は「既卒・第二新卒」なのです。
既卒・第二新卒の塾講師を採用するメリット
塾講師に「既卒・第二新卒」を採用すると、人手不足の解消など、多くのメリットがあります。
①採用募集の幅を広げることで、応募件数が増える
上記で述べたように、学習塾は人手不足でありながら、塾講師が集まらない状況が続いています。
それは、大学生講師を中心とした若い人を採用のターゲットにしているせいかもしれません。
塾講師専門の求人サイトである「塾講師バイト.com」では、最近、大学生以外の方からの応募が非常に多く見られています。
20代前半の既卒・第二新卒の方はもちろん、30~40代くらいの方からも転職希望として応募があるのです。
名門大学を卒業している方も多くいらっしゃいます。
塾講師の応募が集まらないという悩みは、「既卒・第二新卒」の採用を受け入れるだけで簡単に解決できる可能性があるのです。
②塾などでの指導経験がある人も多く、即戦力になる
大学生の塾講師バイトは、大学の講義やサークルとの両立のため、採用したにも関わらず、あまりシフトに入ってもらえない、という事態が起きかねません。
その点、既卒や第二新卒の方は学生ではないため、採用後すぐに長時間働いてもらうことができます。
研修も早く終わりますし、塾講師としての成長も大学生より早いのは明確です。
そもそも、既卒や第二新卒の場合、塾講師経験者であったり、教育業界で勤務した経験があったり、勉強・教育関係の資格を取得していたりと、指導経験のある方からの応募が多いので、研修時間もある程度省くことができるでしょう。
また、大学生バイトが卒業後そのまま就職してくれることはほぼありませんが、既卒や第二新卒の方はそのまま正社員になりたいと考えている方が多くいらっしゃいます。
将来的な人材対策としても、大きなメリットになるのです。
③大学生よりも塾講師として働く意欲が強い
既卒や第二新卒の方は、何かしらの理由で、就職に一度失敗しています。
その失敗について考え抜いた上で、塾講師の仕事に応募しています。
大学生や新卒の人よりも長い時間、自分は何がしたいのかという問いに向き合ってきた人ばかりです。
そこから湧いてくる仕事への熱意は、恐らく大学生や新卒の方よりも強く、筋の通ったものでしょう。
塾業界に限らず、既卒や第二新卒の方は、新卒の方以上に意欲が強く、新人離れした力を見せてくれると評判です。
また、既卒・第二新卒の方は、新卒で就職していない分、留学や資格取得など、豊富な人生経験を積んできた方が多いです。
その経験は、塾の生徒にとっても良い刺激になると考えられます。
既卒・第二新卒の塾講師が人手不足を解決していく!
このように、個別指導塾で、既卒・第二新卒の塾講師を採用するメリットはたくさんあります。
「塾講師バイト=現役大学生」という固定観念を取り除き、既卒・第二新卒を採用することで、塾業界の人材不足問題を解決するきっかけを作っていきたいですね。
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