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こんなにかかる、大学の費用!

こんなにかかる、大学の費用!

記事公開日 2017/02/08 最終更新日 2019/07/30

長くて辛い受験勉強が終わり、いよいよ春からは大学生。
夢のキャンパスライフが始まります。
これから始まる新生活を明るく楽しく過ごすためにも、
お金、住まい、人間関係、アルバイトなど
不安要素は今のうちに解消しておこう!
そして、明るく楽しい新生活のスタートに塾講師のバイトを入れてみよう!

目次

大学生が1年間で使うお金ってどれくらい?

★1年間の総支出

■国立大自宅生

生活費¥576,720
交通費¥107,760
住居費¥1,680
学費¥817,800
合計¥1,503,960

■国立大下宿生
生活費¥824,880
交通費¥61,920
住居費¥728,520
学費¥817,800
合計¥2,433,120

■国立大寮生
生活費¥820,920
交通費¥70,200
住居費¥261,120
学費¥817,800
合計¥1,970,040

■私大文系自宅生
生活費¥576,720
交通費¥107,760
住居費¥1,680
学費¥1,146,819
合計¥1,832,979

■私大理系自宅生
生活費¥576,720
交通費¥107,760
住居費¥1,680
学費¥1,501,233
合計¥2,187,393

■私大文系下宿生
生活費¥824,880
交通費¥61,920
住居費¥728,520
学費¥1,146,819
合計¥2,762,139

■私大理系下宿生
生活費¥824,880
交通費¥61,920
住居費¥728,520
学費¥1,501,233
合計¥3,116,553

※「学生の消費生活に関する実態調査」(大学生協〈全国大学生協連〉2015年10月~11月調べ)の「1ヶ月の生活費」のそれぞれの項目の数字に12をかけて算出

■ 私立大学理系学部は国公立の約2倍

国公立大は、私立大と比べて学費が安く(ヨーロッパ諸国の国立大学は英国以外ほとんどの国が無料であるように、世界的には必ずしも安くはない)、学部による差は基本的にない。私立大学は、大学・学部によって授業料などに大きな差があり、一般に文系学部より理系学部のほうが高く、とくに医学部や歯学部などは、大学にもよるが高額のところが多い。
※各大学の学費については、大学の募集要項などで確認すること。

―初年度にかかる学費 [入学金+(授業料+施設設備費など)]

国立大¥817,800
公立大(地域内)¥767,393
公立大(地域外)¥931,235
私立大・文学部¥1,146,819
私立大・理系学部¥1,501,233
私立大・医歯系学部¥4,606,887

※国立大の学費は、文部科学省令(2016年3月)の標準額。公立大の学費は、文部科学省の「平成28年度学生納付金調査結果」の公立86大学(昼問部)の平均。私立大学の学費は、「私立大学等の平成26年度入学者に係る学生納付金等調査結果について」による。

―給付型奨学金、予約型奨学金を活用しよう!
学生一入当たり2~4万円を返済不要で支給する「給付型奨学金」が2018年度(募集は2017年度)から始まることになった。住民税非課税世帯のみなどの制限はあるが、1学年2万入程度という大規模なもので、私立大学下宿生などについては2017年度から先行実施される。国による給費型奨学金が登場したのは、これまでの国(日本学生支援機構)による奨学金が貸与型(無利息もしくは有利子)のみで、返済不能者の増加が社会問題化したためだ。国公立大学には、親の年収が一定以下、本人の成績が優秀であることなどを条件に、入学料・授業料を免除または半額に減額する「授業料減免制度」があるが、これと組み合わせれば授業料の負担はかなり少なくなる。私立大学にも、入試成績優秀者に授業料相当額を給付したり、各学年の成績優秀者に授業料相当額を給付したりする給付型奨学金がある。また、大学創立者や功労者の名を冠した給付型奨学金が多くの大学で設けられている。入学前に、給付型奨単金を入学前に予約できる大学も増えている。たとえば早稲田大の「めざせ!都の西北奨学金」は、授業料の半額が4年間にわたって1,200人に給付される。

■学費、住居費、交通費、食費などに多額の出費

― 受験から入学までに約210万円
大学に入学し、大学生活を送るには多くの費用がかかる。東京地区私立大学教職員組合連合の調べでは、私立大学に自宅外から通う学生の場合、受験費用で25万2,800円、住居費で26万4,700円、生活用品費で31万3,500円、大学に納める初年度納付金で131万1,644円、合計214万2,644円かかる。自宅通学者の場合は153万5,844円、国立大学の場合は、自宅外で164万8,800円、自宅生で104万2,OOO円かかる。
*私立大学新入生の家計負担調査:2015年度

― 住居費、食費などにも多くの出費
晴れて入学した後も、クラブ・サークルなどの部費・活動費、学期ごとの教科書代、毎月のアパートや寮などの住居費、大学までの交通費、スマホなどの通信費、毎日の食事代・交際費などの出費がある。国公立大学は、私立大学に比べ学費は安いが、住居費などの生活費は、私立大学と変わらない。自宅から通える国公立大学に入ったが、長時間通学に耐えられず、アパートに変えたなどのケースは多い。国公立大学なら経済的負担は軽いと安揚に決めてかからないほうがよい。

― 給付型奨学金、学生寮などを活用
経済状況の悪化などから、学費や生活費の工面ができず、中途で退学する学生も多いのが最近の傾向だ。文部科学省の調査「学生の中途退学や休学等の状況について」(2014年9月)では年間約8万入の中途退学者のうち、20.4%が経済的理由によるとされる。そうならないためにも、4年間の大学生活でかかる費用を把握し、大学や国の給付型奨学金制度、学生寮・学生食堂などについて正確な情報を得ておくことが大切だ。

―入学時に入学手続き納付金
大学に合格すると、入学手続き時に「初年度納付金」を支払うことになる。初年度納付金とは、入学料、授業料、諸会費などの合計額のことだが、多くの大学が前期、後期の2回に分けて授業料を徴収しているため、入学手続き時に納める金額(入学手続時納付金)は、授業料の半期分だけ少なくなる。1年次の後期からは、半期ごとに、授業料とそれに付随する経費を支払っていくことになる。

大学で一人暮らし。費用はどれくらい?

★1年間の住居費

■下宿

全国平均¥53,100
1都3県¥60,710
東北¥49,800
東海¥51,060
京都¥54,330
大阪¥51,840
九州¥48,650

■寮
全国平均¥19,150
1都3県¥21,760
京都¥18,670
大阪¥9,270

★東京大で家賃補助制度

東京大は、2017年4月から、1人暮らしの女子学生に家賃を毎月3万円補助する制度をスタートさせる。上のグラフにあるように、学生が入居するアパート・マンションの家賃相場は首都圏で6万円、関西圏でも5万円を超えている。これらには月3~5万円程度の木造物件も数多く含まれているため、RC造、オートロックなどの物件は、広さなどにもよるが首都圏では8万円を超えるところも珍しくない。東京大は、こうした事情も考慮して、女子学生が安心して入居できるよう、安全性、耐震性などに優れ、保護者も宿泊可能な住居を駒場キャンパス近くに約100室用意し、それらの利用者に用額3万円(最長2年間)の補助を行うことを決めた。条件は自宅から駒場まで通学に1時間半以上かかることで、所得制限などは設けていない。
東京大は女子学生の比率が現在約2割で、そのうち約4割が自宅外通学者。彼女たちへの家賃支援が女子学生に対する大学のイメージアップ、入学者増、女子学生比率の増大につながればというのが制度設計のねらいだ。大学の家賃補助制度は、東京大以外にも、慶慮義塾大、武蔵野美術大、千葉商科大などにもあるのでHPなどで確認してほしい。

★大学が集中する大都市圏は高額
住居費は地域によって大きく異なる。東京`神奈川・埼玉・千葉など首都圏では、RC造、バス・トイレ付が増えていることもあって1か月6万980円が平均で、東京都区内では8万円を超えるところも珍しくない。首都圏に次いで高額なのが京都で、大学の大部分が市内にあり物件数が限られていることなどから賃料が高く、とくに左京区や上京区などは首都圏並みだ。

★1ヶ月2000円という学生寮も
屋賃を安く抑えて経済的に自立しようという学生の助けになっているのが学生寮だ。1か月の平均額ではアパートと比べ約3万円も安い。大学によっては数百円から数千円というところもある。個室型の学生寮、留学生と混住する国際学生寮が増えているのも最近の傾向だ。大学だけでなく、都道府県などが運営する県人寮や、公益財団などが運営する民間寮も数多くある。選択肢に加えてみたらどうだろう。

大学生の生活費ってどれくらい?

★自宅生の約7割、下宿生の約6割が生活費のためにアルバイト

住居費、交通費など毎月まとまって出る支出以外に、毎日の生活にかかる費用が生活費。
食費、電話代に加え、書籍・勉学費(書籍購入・コピー代など)、教養娯楽費(クラブ・サークル活動費、友人などとの交際費など)、日常費(衣類や化粧品、風呂代など)がその主なものだ。
これらのうちで大きな比重を占めるのが食費だ。自宅生の場合は、外食はランチ程度なので少なくて済むが、下宿生・寮生の場合は、自炊をする以外はかなりの出費になる。
最近では「100円朝食」や食生活応援メニューなどで下宿生・寮生の食生活をサポートしている大学も多いのでこれらを活用すれば大きな節約になる。
大学生協連の調査では、自宅生の76,5%、下宿生の65,6%がアルバイトをしているが、その使途は、男子が生活費、レジャー、衣類等、女子がレジヤー、衣類等、生活費の順。自宅生と下宿生では、自宅生がレジャーとサークルに、下宿生では生活費のために多く使っている。

★1年間の生活費

■自宅生

貯金・繰越金¥14,450
電話代¥2,380
日常費¥4,450
書籍・勉学費¥2,670
教養娯楽費¥8,690
食費¥12,760
その他¥2,680
合計¥48,060

■下宿生
貯金・繰越金 ¥12,550
電話代¥4,470
日常費¥6,440
書籍・勉学費¥3,610
教養娯楽費¥10,160
食費¥27,860
その他¥3,640
合計¥68,740

■寮生
貯金・繰越金¥13,780
電話代¥2,940
日常費¥5,850
書籍・勉学費¥3,700
教養娯楽費¥9,790
食費¥28,200
その他¥4,140
合計¥68,410

※「学生の消費生活に関する実態調査」(大学生協〈全国大学生協連〉2015年10月~11月調べ)の「1ヶ月の生活費」から

★先輩に聞く!生活費節約術

下宿生は、自宅生に比べ、生活費に余裕がないという結果が出ているが、多くの先輩が生活費を節約するため、涙ぐましい努力をしている。
なかでも、毎日の食費では、自炊することを基本に、食材はスーパーなどの値下がり品をまとめ買いし、1週間分を作り置き(冷凍保存)するという節約法がほぼ共通している。
アルバイトも居酒屋など食事つきのものを選ぶというのも目立った例だ。
そのほかにも、昼は部屋の照明をつけない、充電や洗濯等は深夜料金を利用する。
エアコンより扇風機を使うようにする、キッチンやシャワーで水を出しっぱなしにしないなどの方法で、限られた収入をうまくコントロールしている。

大学生の交通費ってどれくらい?

★自宅生は月平均約1万円、下宿生・寮生はその半額

自宅生はアパートなどの住居費はかからないが交通費がかかる。とくに遠距離通学の場合は、学割定期券を利用しても毎月1万円程度かかる(全国平均)。
下宿生、寮生の場合は、アパート・マンションが大学の近くだったり、大学キャンパスに寮があったりするため、通学は徒歩や自転車・バイクが多く交通費はあまりかかっていない。全国平均(1都3県)では、下宿生・寮生とも自宅生の3分の1程度で、とくに京都の寮生の低さが際立っている。
小誌が行った螢雪リポーターに対する交通費調査では、8割以上が大学近くに住んでいるため交通費はかからないと答えている。また、自分自身のプライバシーを考え、あえて大学のそばに住まず、バスや電車などで20~30分で行けるような場所に住んでいる入も多く見られた。また、自宅生への調査では、通学時間の平均が約65分で、片道2時間半かけて通っている人もいた。

★1ヶ月間の交通費

■自宅生

全国平均¥9,020
1都3県¥8,980
京都¥10,520
大阪¥8,790

■下宿生
全国平均¥3,320
1都3県¥5,160
京都¥3,400
大阪¥4,070

■寮生
全国平均¥3,990
1都3県¥5,850
京都¥2,170
大阪¥4,940

★交通費の節約術

大学に通うために交通蔓の出費は避けられないが、自宅生の全国平均が9,020円と年々高額化しているのも事実。
これには、大学のキャンパスの多くが駅から離れたところにあって、そこに通うためのバス代が意外にかかるなどの事情もある。
また、学部によってキャンパスが違ったり、教養課程と専門課程でキャンパスが異なっていたりする大学も多いため、授業やクラブ活動などの移動で交通費がかかる例も多い。
大学生は、高校生と同じく学割でJRや私鉄、バスなどの定期券を購入することができるが、調査では、夏や春の長期休暇を考え、6か月、1か月の定期券を使い分け、場合によっては回数券を利用するなど、こまめに節約をしている入か多い。
また、遠距離の自宅への帰省やクラブやゼミなどの旅行、就職活動など、多額の交通費が必要な場合は、LCCや深夜バスを使うほか、アルバイト先を定期券が利用できる範囲にしたりしている入も多く見られた。
高校時代と違って大学は休みも多く、個入あるいは友入同士などで旅行することも多くなる。
LCCはもちろんJRの青春18切符など格安なアイテムを使うことで通学以外の交通費はかなり節約することができる。

螢雪時代3月号より

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