塾講師の《3つの行動》がやる気のない生徒を変える!
記事公開日 2016/06/30 最終更新日 2019/09/02
元塾講師が語る、勉強に興味を持たせる方法
塾講師バイトの悩みのタネである「勉強しない生徒」。
塾講師の力で、やる気のない生徒を少しでもやる気にさせるにはどうすれば良いのか?
塾講師経験者がおすすめの方法を伝授します!
やる気がない生徒は勉強に興味がない?
「○○君、あんなに勉強しないのに、なんで塾に来てるんですかね?」
「勉強自体に興味がないんですかね、授業料もったいなくないですか?」
・・・塾講師の皆さん、こんな会話に覚えがありませんか。
塾の現場で頑張っていると、やる気のない生徒に困らされて、ついこんな会話をしてしまうこともあります。
せっかく塾に来ているのに、勉強をがんばらない生徒、興味を示さない生徒。いますよね。
落書きして遊んでいたり、寝たり、すぐ雑談にもっていこうとしたり・・・集団授業だと、酷い場合は授業を妨害されてしまったり。
個別指導の場合なら、想定していたよりも授業が進まないなんて日常茶飯事。
でもカリキュラムは決まっているので、ずっとその子に合わせてスローペースの授業を展開し続けるわけにもいきません。
親に無理矢理来させられているのか?本当に勉強がきらいなのか?
いろいろと考え、途方に暮れる先生もたくさんいることでしょう。
塾の生徒はどうして勉強をしないのか?
勉強をしない理由、できない理由は本当にさまざまです。
私たちの想像をはるかに超えるような理由がそこにはあるかもしれません。
『英語が大嫌いだから見たくもない!』
『数学なんか今までできた試しがない、塾に行ったってどうせ・・・』
こんな理由から、
『今日は体調が悪いから』
『学校で友達と喧嘩しちゃった』
『練習試合で先発メンバーに選ばれなかった』
『ペットのチワワが昨日亡くなってしまって・・・』
こんな理由まで。
勉強しないことには必ず理由があります。
勉強嫌いでやる気が出ないのなら、授業のレベルを下げたり、取り組む問題数を減らして丁寧に指導することが解決につながるかもしれません。
たまたま今日は調子が悪いというのなら、授業前半をお喋りタイムにすると割り切るのも一つの手です。
まずは、生徒の隣に座り、親身に話を聞いてあげましょう。
生徒と信頼関係を築くことが、やる気を引き出す第一歩です。
生徒のやる気を引き出し、集中力を高める3つの行動
「生徒のやる気が出ないのって、そもそも集中力の問題じゃない?」
そうですね、単に集中力が続かない、という原因もあります。
人間の集中力は約45分が限界だという説もありますから・・・。
しかし「人間の限界」と諦めてしまわずに、こんな時こそ塾講師の腕の見せ所です!
ここからは、《やる気アップ編》《眠気覚まし編》《集中力アップ編》に分けて、塾講師が生徒のやる気を引き出し、集中力を高めさせる3つの行動を紹介します♪
現在塾講師として活躍している先生の皆さん、ぜひ実践してみてくださいね!
《やる気アップ編》生徒を一人一人、褒め倒す!
生徒にやる気を出してもらうためには、なにより褒めることが大切です!
こちらのコラムにも書いていますが、とにかく生徒を、的確に、具体的に褒めましょう!
《褒め言葉》
・成績アップについて
・疲れていても塾に来たこと
・宿題をやってきたこと
・小テストの勉強をしてきたこと(点数が悪かった場合でも、勉強してきたようならその努力を褒めましょう!)
・初めて勉強した範囲の問題が解けたこと
・綺麗に字を書いていること
このように、一度の授業でも褒められるポイントはたくさんあります。
自分の生徒に合う褒め言葉を探してみてくださいね♪
《眠気覚まし編》面白い話で目を覚ませ!
やる気がなく、授業中すぐ寝てしまう生徒には、面白い話をすることが効果的です!
「そんなトークスキルないんだけど・・・・」
という方も安心してください。
《面白い話をする》というのは、塾講師が一方的に喋るだけではなく、生徒に質問をする形で、生徒に喋らせるという方法もあります。
塾講師が面白い雑談をするのは、眠気や遊びの誘惑から、生徒の意識をそらすためなんです。
私、コラム担当が個別指導の塾講師をやっていた頃、授業中いつも寝てしまう生徒がいました。
背筋を伸ばすストレッチをしてもらったり、手に力を込めてグーパーしてもらったりと、考えられるだけの眠気覚ましを試してみました。
あまりにも勉強できる状態ではないなと感じたときは、授業前半に5分だけ仮眠を取らせたりもしてみましたが、授業後半になるとまたウトウト・・・。
どうしようか頭を悩ませていましたが、色々試した結果、一番効果があったのは「喋らせること」でした。
真面目で静かな空気が眠気を誘発するようだったので、
・答えは書かせるのではなく口で言ってもらう
・雑談を混ぜて、たくさん質問して喋らせる
・時々ストレッチをして体も動かす
など工夫して、できるだけ講師が一方的に喋る時間を作らないようにした結果、だんだん授業に集中することができるようになっていきました。
ただこれは、1:1の完全個別指導だったからこそ出来た技です。
生徒の多い授業の場合、授業中にここまで手厚く対応することは出来ませんので、授業後、個別に生活習慣についてたずねたりすることも大切かもしれません。
また、工夫しても上手くいかない場合は、塾長に報告してください。
生活習慣の改善は家庭での取り組みが必要なので、保護者の方にも協力してもらう必要があるからです。
《集中力アップ編》小テスト連続高得点でやる気もアップ!
一番難しく、一番大切なのが、授業のレベル設定。
小テストや宿題が難しすぎると、生徒は一気にやる気をなくしてしまいます。
では簡単な問題を解く授業にすればいいかというと、そうでもありません。
生徒が「こんな程度か」と思い、怠けてしまうかもしれないというリスクがあるからです。
ただ、生徒のレベルが把握できていない最初のうちは、簡単な問題を解くことからスタートするべきだと思います。
解説後の理解が早い(=初めて学ぶ単元をすぐに理解し、その後の演習でも正解することが多い)生徒の場合は、積極的に難易度の高い問題に取り組ませていきましょう。
理解できないまま授業が進むということが、生徒にとって一番やる気をなくす展開につながるので、新しい単元を勉強する場合などは特に、本当に理解できているのか?というのを確認するようにしましょう!
また、やる気のない生徒の小テストは、理解度をみるというよりは、点数を褒める展開を作るために、《必ず解ける基礎レベル》に設定しましょう!
テスト前に、一緒に復習しても良いかもしれませんね。
生徒のやる気アップには《褒める・叱る》を有効活用!
いかがですか?
もしかすると、「そんなこと分かってるよ!」と思われた先生も多いかもしれません。
確かにこの3つの方法は、生徒のやる気を引き出す方法をまとめたサイトではよく書かれている内容です。
しかし、どの記事でも書かれているということは、やる気を引き出すために必須の行動ということ!
根気強く取り組んでみましょう!
ただ、本当にやる気がなく、能力はあるのにただサボっているという生徒に対して、褒めつづけるのは限界がありますよね。
塾講師バイトドットコムでは、《生徒の叱り方》についてもまとめていますので、こちらもぜひ参考にしてください!
ささいな工夫で、生徒の集中力がグッと上がった!ということはよくあります。
「あの○○君が、勉強に興味を持った!」
「今ではこんなに勉強するようになった!」
この瞬間の喜びは、塾講師のやりがいの一つです。
授業に工夫をこらしながら、生徒との信頼関係を築いていってくださいね。